派遣社員は短期間でいろいろな職場を転々とするお仕事。
あまり気はすすまないけど派遣会社の勢いに負けてしぶしぶ受けちゃった仕事、入って初日で職場の雰囲気が耐えられないと感じてしまった仕事、そもそも不安定な派遣の立場に嫌気がさした―など、派遣を辞めたくなるシーンはいろいろあります。
そんな時にはどんな風に辞めたらいいのでしょうか。

派遣先を辞めたくなる理由

派遣先を辞めたくなる理由として具体的なものをご紹介します。

派遣先の人間関係が耐えられない

派遣先にどんな人がいるのかは派遣されてみないとわかりません。
派遣社員は会社内部の人から見ればよそ者。そのため正社員の中には派遣社員を下に見て横柄な態度を取る人がいるかもしれません。

他にもセクハラやパワハラが横行している職場など、派遣会社に紹介された仕事内容だけでは想像ができないのが派遣先の人間関係です。
派遣社員という立場からすれば雇用期間はさほど長くないので、契約中だけ人間関係に耐えればよいのですが、逆に短い間だからこそ関係改善に努めるよりさっさと辞めてしまいたいと思う人もいるでしょう。

派遣会社で紹介された仕事内容と違った

派遣先で条件を見たときは好待遇だと思ったのに、実際現場に出てみると…残業ほとんどなしの案件なのに残業が多い、簡単なお仕事と書かれていたのに正社員並みに責任が重い仕事をさせられる、逆にスキルアップになる仕事のはずがお茶出しなどつまらない雑用ばかりさせられる…など派遣前のイメージとはかけ離れた条件で仕事をすることになった人は派遣先を辞めたいと思ってしまうようです。

原因としては派遣会社が派遣先から聞いた条件と実態が違う場合、派遣会社自体が無理に仕事を取ろうとしてずさんな仕事案内になってしまった場合などがあげられます。

派遣社員は多くの仕事から自分のスキルに合った仕事、ライフスタイルに合った仕事を選ぼうとしているのですから、仕事内容が希望条件と違えば当然辞めたくなりますね。

仕事内容が自分に合わない

派遣社員は往々にして派遣先では即戦力とみなされるので、今までの自分の経験を生かして活躍できる職場を選ぶのが大切です。しかし経験者というのにもいろいろなランクがあります。

経験があったとしても実際現場で求められているレベルに見合わず、仕事が難しすぎると感じることもあるでしょう。「経験者というから契約したのに、全然仕事ができない」と思われたら、辛いですよね。

もちろん未経験者歓迎という派遣先もあります。しかし未経験の分野の仕事の場合、自分のイメージと実際の仕事内容にずれがあり、「やっぱり自分には合わない仕事だ」とがっかりしてしまうケースもあります。

時給が安すぎる

派遣社員は時給で働くもの。普通のアルバイトやパートに比べれば時給は高い傾向にありますが、仕事内容によってはお給料と見合わないと感じる場合もあります。

正社員並みに忙しかったり、残業が頻繁に発生する仕事をさせられていると派遣社員の「ライフスタイルに合わせた働き方」というメリットを享受できません。
もっと楽な派遣先があるはず…と考えると今の派遣先を辞めて早々に次の仕事を探したくなるものです。

派遣の辞め方

派遣先を辞めたくなったとして、実際辞めるにはどういった手順を取ればよいのでしょうか。

派遣会社に相談し、辞めたいことを伝える。

派遣を辞めるときは、派遣先である仕事場の上司に伝えるのではなく、自分が所属している派遣会社の人に伝えるようにしましょう。
というのも派遣社員の場合、厳密にいえば雇用関係はあなたと派遣先ではなく、あなたと派遣会社の間に成立しているからです。

派遣先は雇用主ではなくあなたの雇用主のお客様にあたると思ってください。
派遣先が先にあなたの退職意思を知ってしまうと大変面倒なことになるので絶対に止めましょう。

派遣会社にはあなたに仕事を紹介してくれた担当者・営業さんがいるはずですから、まずこの人に退職意思を伝えます。

派遣先の仕事仲間などにも退職意思が分からないようにした方が良いでしょう。情報が洩れて派遣会社より先に派遣先に止めたいことが伝わってしまう危険性があります。

スムーズに退職がきまればその後は派遣会社の指示に従いましょう。
引き継ぎ業務に入るよう指示されることもありますし、しばらく辞めることがばれないようにしてと言われることもあります。

派遣先を辞めるときはなるべく早く伝える

アルバイトやパートタイマーの人は2週間前までに申し出れば、仕事を辞めることができます。

月給制の正社員の場合は給料の支払日までの前半期間に退職を申し込めばOK。早ければ2週間後に退職できます
(期末月末に給料が支払われる場合は1日~15日の間に退職意思を示せば月末には退職できるということです)。
これらは民法で規定されており、仮に会社に引き留められても定められた期間が経てば自由に辞めることができます。

では派遣社員はどうなのでしょうか。
実はこの民法は契約期間に定めのない労働者に対するもので、契約期間が定められている派遣社員は対象外です。
派遣会社の契約書の中の「契約途中で解約する場合」の規定をよく読み、いつまでに辞める意思を伝えたらよいのかを確認しましょう。
たいていの場合退職したい日の1か月前までには意思表示をした方がよいです。

派遣社員自体を辞めたいなら…

派遣先が嫌になったのではなく、派遣社員自体を辞めたくなることもあると思います。
例えば派遣社員には以下のようなデメリットがあります。

  • 雇用契約が短期間で終了してしまい不安定
  • 正社員に比べて保証がなく、給料が安い
  • 職場が次々切り替わるので環境に慣れるのが大変
  • 世間体が悪く、結婚・ローン契約がしにくい

などです。

派遣社員はふつうはボーナスももらえず、昇給もありません。
長い目で見れば正社員よりずっと安いお給料で働くことになります。
契約期間内で働くため、雇用は不安定です。

これを解消する方法として、紹介予定派遣で働くという方法があります。
これは一定期間派遣先で働くと派遣先で直接雇用してもらえるという仕組みです。

ただし直接雇用と言っても正社員ではなく(派遣先を雇い主とした)契約社員になる可能性もあります。
かならずしも正社員になることができるわけではありませんが、職場を転々とすることがなくなります。
また直接雇用の契約社員なら昇給やボーナス支給の対象になる場合もあります。

あるいは、派遣元である派遣会社の正社員になるという方法を取るのもよいかもしれません。
常用型派遣といって、派遣先の仕事が終了しても派遣会社との雇用関係が継続する働き方です。
次の仕事が見つかるまでの待機期間中もお給料がもらえ、派遣会社の規定に沿ってボーナスが支給されます。

派遣のプロフェッショナルとしてさまざまな現場に係わるため、職場は短期間で切り替わっていきますが、これをデメリットと感じない人には向いているでしょう。
派遣社員でありながら、安定した働き方ができるシステムです。