仕事をしている女性の場合、出産・妊娠はおめでたいことではありますが、仕事場を離れなければならないことを考えると不安になりますよね。
産後に職場復帰を考えているなら育休を上手に使って、子育てと仕事を両立させましょう。

そもそも育休ってどんな制度?

育休とは育児・介護休業法で定められているものです。
育休と混同されがちなのが産休。労働基準法では産後8週(本人が望み、医師の承諾がある場合は6週)の間は女性に仕事をさせてはならないと定めています。
この期間を産後休業(産休)と呼びます。

一方育児休業(育休)は、1歳未満の子どもがいる従業員が子どもを育てるために取ることができる休業制度です。子どもというのは実の子だけでなく、養子も含まれます。1歳未満という定めはありますが、保育園に入園できないなどの事情がある場合は延長が可能です。2017年10月より子どもの年齢が2歳になるまで育休を延長することができるようになりました。

私でも取れる?育休取得の条件

育休を摂ることができるのは正社員だけ、と思っていませんか。
実は非正規雇用者でも育休を取得することは可能です。

育休の取得条件は雇用形態によるものではありません。
ただし、日雇い労働者は法律で育休取得の対象外とされています。

また有期契約労働者(契約社員など)の場合、入社が1年未満の人、あるいは子どもが1歳半になるまでに労働契約が終了して明らかに更新されないという人は育休を取得でいません。

また労使協定を結ぶことにより育休の対象から除外することができる有期雇用労働者もいます。
入社1年未満の人、申し出の日から1年以内に雇用契約が終了する人、1週間の所定労働日数が2日以内の人(ただし配偶者が専業主婦や育児休業中の場合は労使協定を結んでも対象外にはできません)は労使協定を締結すると育休の対象外になることがあるので、雇用時にしっかり確認しましょう。

育休中にもらえるお金はどのぐらい?

育児休業中にもらえるお金といえば、育児休業給付金です。

育児休業給付金として育休開始から6か月後までは日給×支給日数×67%、6か月後からは日給×支給日数×50%の金額をもらうことができます。

育児休業の期間が子どもが2歳になるまで取得できるように法改正されたことはすでに触れましたが、これに伴って育児休業給付金の給付期間も延長することが可能になりました(保育所に入れない、配偶者の病気や死亡などの条件はあります)。

育児休業給付金以外にも出産一時金など出産に伴ってお金がもらえる制度があるのでぜひ利用しましょう。

育休申請を却下された!どうしたらいいの

育児休業は法律で定められた権利ですので、普通は雇用主が申請を却下することはできません。
特に雇用形態による育休申請の却下は認められていません(日雇い労働の場合を除く)。

ただしもしあなたが雇用の期間に定めがある入社後1年未満の有期雇用者で、雇用の際に労使協定を交わしているならその内容を再確認する必要があります。
書面による労使協定を結んだ覚えがない場合は、雇用主に育休を申請する権利があることを主張しましょう。

どうしても育児休業の制度を理解してもらえない場合は、労働局の雇用環境・均等室に相談してどのように対応したらよいのか相談してみましょう。

実は男性でも取得可能。夫にも育児を!

育休を取得できるのは女性だけではありません。
育児休業は男性にも許されている権利、ここが産休と違うところです。

最近では男女ともに育児にかかわることが推奨されていますね。
とくに育休は母親とともに父親も取得したほうがお得な制度なんです。

育休の期間は特別な事情がない場合は子どもが1歳になるまでと決まっていますが、父親と母親がともに育休を取得する場合は「パパ・ママ休暇プラス」という制度が適用され、子どもが1歳2か月に達するまで育休を取得することができるんです。

さらに育児休業給付金は日給に比例して支給金額が高くなります。
一般的に父親の方が母親よりお給料が高いことが多いので、父親が育休を使い育児休業給付金を受け取った方が、母親に支払われる給付金より金額が高くなる傾向にあります。

「パパ・ママ休暇プラス」を利用して、前半は妻が、後半は夫が6か月ずつ育休を取得すると、どちらも給料の67%を受け取ることができ、育児の負担も分散されるお得な結果に。ぜひ旦那さんにも育休を取得してもらいましょう。

育休中の過ごし方

育休は社会人になってから経験したことのないほど、長いお休みになります。
この期間を利用して自分磨きや資格取得に挑戦する人がいる一方、慌ただしい子育ての中であっという間に時間が過ぎ去ってしまったなんて人の方が多いのではないでしょうか。
育休中の計画は前もってしっかり立てておきたいものですね。

育休中にすることといえば、最優先は子どもとのふれあいです。
一緒に散歩に出かけたり、手作りの離乳食を作ってあげたり、仕事に復帰したらできないことをたくさんしてあげましょう。
子育てについて一人で抱え込まないよう、子育て支援センターに遊びに行って専門家の意見を聞くのもいいでしょう。

ベビーヨガなど赤ちゃん向けのサークルや習い事に参加して他のママと交流するのも大切ですね。
ママ友ができれば、子育ての悩みも相談しやすくなりますし、サークル帰りに一緒に平日ランチを楽しんで育児の息抜き…というのも楽しいです。

ただし、あんまりママ友との活動が盛んになると、仕事をしている夫や義理の両親から「仕事もせずに遊んでいる」と苦い顔されることもあるので注意です。

職場復帰が近づいてきたら、保育園探しにも力を入れていきましょう。どの保育園がいいのか見学に行って、子どもと自分の教育方針に合ったところを見つけます。
保育園の開放デーには積極的に参加して、園の雰囲気をチェックしましょう。

忘れちゃいけない職場への気遣い

育児休業は法律で定められた働く女性の立派な権利。
ただし、育休を摂るのが当たり前という風潮は新しいものであることを忘れてはいけません。

職場の年配上司の中には「自分の時代は産後すぐ職場に復帰していたのに」と育休をとる女性にあまりいい感情を持っていない人もいます。
同僚の中にも「忙しいのに休みを取って、育児休業給付金ももらえるなんて」と考える人もいるかもしれません。
あなたが育休を取っている間は誰かが仕事の穴埋めをしなければならないということを忘れないでください。

産休、育休に入る前は職場に挨拶を欠かさず、「私の代わりに仕事をしてくれてありがとうございました」という気持ちをもって職場復帰しましょう。手土産を持っていくのもいいですね。

また育休中にも職場の上司や同僚と連絡を取って、職場の変化や状況を把握しておくと仕事復帰もしやすく、職場への印象もよくなります。