女性にとって、事務職は魅力的な仕事の一つ。
座り仕事で体力も問われないので、長く仕事を続けたい人に人気があります。

また他の職種に比べ拘束時間が短い傾向があることから、育児と両立したいというママにも向いています。
しかし、希望者が殺到する事務職なだけに、転職するのはかなり難しいといえます。

未経験でも希望の事務職に転職するにはどうしたらよいのでしょうか?

事務職の求人倍率は?最新の求人傾向をチェック!

人手不足で求人倍率が軒並み上がっている今日ですが、事務職の求人倍率は依然厳しい傾向にあります。

厚生労働省が発表している職業別有効求人倍率において事務的職業の有効求人倍率は1.0を大きく割り込む0.44となっています(平成29年8月)。
特に事務職の中でも一般事務の競争率は高く、わずか0.34という厳しい数字が。

ただし、事務職の中でも外勤事務の仕事の有効求人倍率は4.55という大変高い数字になっています。
さらに運輸・郵便事務の有効求人倍率も3.50とかなりお仕事に恵まれている様子。
どうしても事務職に就きたいと考えているならば、業界にこだわらず求人情報を探してみることをお勧めします。

事務職の雇用形態はどんなものがあるの?

事務職の雇用形態は正社員以外にも、派遣、契約社員、パート、アルバイトなど様々なものがあります。

派遣社員として事務職で働く場合、地域にもよりますが時給が1500円前後ということが多く、かなり高水準。
一方正社員でも事務職というと初任給ではお給料があまり高くないこともあり、派遣社員で働いた方が時給換算で見るとずっと得をしているように見えるかもしれません。

ただし派遣社員の場合は雇用が不安定で、ボーナス、退職金がもらえないことがほとんど。
スキルアップや昇給の機会も少ないので、長い目で見ると正社員として事務職に就いた方が収入が多くなると考えられます。

一方派遣やパート勤務ならば定時に帰ったり、プライベートな用件でのお休みも取りやすくなります。
現在何を優先したいのかで、探すべき雇用形態が違ってきますね。

正社員として事務職に採用してもらいたい!非正規雇用から正規雇用はありうる?

未経験でも正社員として事務職に採用してもらいたい場合、まずは比較的仕事が見つけやすい事務職の派遣やパートで経験を積んでから正社員を目指すという方法があります。

そんなとき、おすすめなのが紹介予定派遣という働き方。

紹介予定派遣というのは6か月間以内に直接雇用してもらえる予定の派遣のお仕事のこと。
最初は派遣という形で会社に入るので、職場の雰囲気を実際に味わうことができ、求職者・会社双方のこんなはずじゃなかった!というミスマッチが起こりにくい働き方です。

派遣会社のコーディネーターさんに、将来は正社員で働きたいことを伝えて紹介予定派遣での事務職を探してもらうとよいでしょう。
ただし、この紹介予定派遣が前提としているのはあくまで直接雇用。正社員ではなく準社員での雇用の場合もあるので、契約の際によく確認しておくことが大切ですよ!

また、パートやアルバイトで仕事をしながら正社員を目指そうと考えているなら、正社員登用制度がある職場を探しましょう。
でも求人票に正社員登用制度ありと書いてあっても実際にはほとんどの人が受からないシステムだったなんて場合もあるので、注意が必要です。
もし正社員登用制度ありの事務職に就けた場合は、同僚に「本当に正社員になった人がいるの?」と聞いてみるとよいでしょう。

未経験の事務職志望。評価される資格やスキル

未経験でも事務職の面接で評価されるには、やはり現場で即戦力になるような資格やスキルを身に着けていることが重要です。

事務職はパソコンでのデスクワークが主。また来客対応、電話対応も事務職の仕事になります。
そのため、パソコン関係の資格やオフィスマナー関係の資格を取得しておくとアピールにつながるでしょう。
例えば以下のような資格です。

MOS マイクロソフトオフィススペシャリスト

エクセル・ワードはもちろんパワーポイントもあると営業補助の即戦力アピールになります。

簿記

3級は割と簡単に取得できますが、その分ライバルも持っている可能性があります。頑張って2級を目指してみてください。

秘書検定

秘書検定では事務仕事の基本から社会人として必要な常識まで幅広い範囲の問題が出題されます。秘書検定に合格していることで、事務未経験でもオフィスマナーを身に着けていると評価してもらうことができるのです。

TOEIC

海外企業と取引がある会社で事務職につきたいなら英語スキルが必要になってきます。
国際標準のTOEICならば、手っ取り早く英語スキルをアピールできるでしょう。

事務職未経験の志望動機の書き方とは?

事務職を希望しているけれど未経験の場合、どのような志望動機を書いてよいのか迷いますよね。
「座り仕事が良いから、残業が少ないほうがいいから…」
それが本音でもここでは抑えて採用したくなる志望動機を考えましょう。

そんな時大切なのは、まず事務職という仕事に必要とされるスキルを知ることです。

事務職はデスクワークが多く、地味な作業をミスなく、迅速にこなせることが大切になってきます。
また、人と接するスキルも必要とされます。前職での経験の中にこれらをアピールできる要素があれば、それを盛り込みましょう。

前職が接客業の場合

「お客様の気持ちを考えた対応を心がけ、コミュニケーションスキルには自信があるので電話対応やお客様対応で会社の窓口になることが多い一般事務を志望しました。」

前職が製造業の場合

「細かい作業をミスなく、スピーディにこなせるのが得意。
地道な事務作業を時間内に正確に積み重ねる仕事が向いていると思い一般事務の仕事に応募しました。」

前職が営業の場合

「営業の立場を経験しているからこそ、営業にどんなサポートが必要なのかわかっているつもり。
これからは商品の資料作成、予算の管理、必要な備品の用意など他の社員のお役に立てるよう自分で考えて行動していける一般事務を志望しました。」

未経験でも事務職向きの前職スキルをアピールして好印象を狙いましょう。

未経験でも事務職の仕事に積極的に応募してみよう

未経験での事務職求人は難しいものです。だからと言ってひるまずに業界や雇用形態にこだわらず積極的に就職活動してみましょう。