日本では出生率が下がり少子化問題や、なかなか働きたくても保育施設に預けられないという待機児童問題などが多く報道されています。

現代はワーキングママと呼ばれる働くお母さんがとても増え、家庭の経済援助をしているところが大半を占めています。
そんなお母さんにとっては、暗い話題ばかりでは何事もやる気が出ませんよね。これから出産を控えている、考えている人にとっては、なかなか前向きになれないでしょう。

そんな働くお母さんがもらえる「出産手当金」を御存じでしょうか?
条件を満たしていれば、受け取れるお金があります。
出産手当金についてまとめてみました、ぜひご覧ください!

出産手当金とは何?どんな人が貰えるの?

よく聞く42万円の補助金が貰える出産一時金とはまた違い、出産手当金は働くお母さんが受け取ることができるものです。「育休手当」と呼ぶ会社も多いようです。

出産手当金を受け取る対象になるのは、

勤務先が加入している健康保険の保険料を自分で支払っている人で、加入期間が一年以上経過している人、退職日から43日以内に出産予定日がある人、退職日の勤務は遊休などを使用してしない人、

になります。

正社員はもちろん、自分で健康保険を支払っていれば、パートタイム勤務やアルバイト、契約社員も受け取りの対象になります。
出産のために仕事を休み、職場から給料を受け取っていない人が対象になります。

出産手当金はどれくらいの期間分貰える?

受け取れるお金はいつもらえるか気になりますよね。

出産手当金は、産後にすべての手続きをし、2週間~2ヶ月後に振り込まれることになっています。
出産手当金を受け取れる期間が、産前休業は出産予定日を含む42日間、産後休業は出産翌日から56日間となっています。

ただ、出産予定日はあくまでも予定で、なかなか予定日ちょうどに出産とはならないですよね。
もし出産予定日より出産が早まると、産前休業の日数を、早まった日数を差し引いての計算をして、出産手当金の金額を計算して金額決定することになります。

出産手当金の計算方法

自分がどれくらいの出産手当金を受け取れるか気になりますよね。少し難しいのですが、計算式は以下のようになっています。

「日給2/3×産休日数」

日給は、標準報酬月額を30で割った金額になります。
標準報酬月額とは、残業や住宅手当などもすべて含めて計算した金額になります。

詳しくはこちらをご覧ください。
全国健康保険協会 標準報酬月額とは?より引用

例えば、標準報酬月額が20万円の人が出産予定日に出産して出産手当金を受け取る場合は20÷30で日給が6660円になり、6660×2/3×98日間=437,296ということになります。
結構な金額を貰える人もいるでしょう。必ず忘れずに手続きしたいですね。

出産手当金の手続き方法

いつから手続きに準備をしたらいいの?と疑問に思う方もいるでしょう。
出産手当金は、自分から新生して手続きをしなければいけません。
会社によっては親切に通知や係の人が教えてくれることがあるかもしれませんが、自分から動かなければいけないところの方が多いでしょう。

  1. 受給資格があるかを勤務先で確認しておく
  2. 産前休暇前に勤務先で申請書をもらう
  3. 出産時に産院で申請書に必要事項を記入してもらう
  4. 産休後に勤務先に申請書を提出し、必要事項を記入してもらう
  5. 勤務先の健康保険担当者または健康保険窓口に提出
  6. 新生した2週間~2ヶ月後に振り込みで支給される

産休に入る前に、必ず自分は受け取れるかどうか、書類も有無などを確認しましょう。
中には、申請書をもらえるまで時間がかかる会社もあるようです。

出産に備える入院グッズに出産手当金の申請書も入れておき、生まれたら退院まで日数があるうちに病院に渡し、余裕をもって記入してもらえるようにするといいですね。

産後の手続きは、場所によっては郵送でのやりとりでも可能なところのあるようです。
生まれて間もない赤ちゃんと一緒に手続きに回るのも大変でしょうから、郵送でも可能か確認してみるといいでしょう。

急な退職や前回の出産でのもらい忘れは受け取れる?

母体やお腹の赤ちゃんの体調などにより、仕事を急に辞めなければいけないこともあるでしょう。
そういった場合に受け取れるかどうかは、勤務先の担当の人に聞いてみるといいでしょう。
中には、受け取れる場合もあるそうです。

急な退職でお金のことまで聞きにくい…と思うかもしれませんが、子どもを養うのにどうしても経済力は必要になります。ぜひきちんと聞いて、もし受給資格があるなら受け取りましょう。

前回の出産で申請し忘れた場合も、前回の産休開始翌日から2難関を過ぎていなければ、遡って申請して全額受け取れることになっています。

また、2年を過ぎると受け取れる金額が1日過ぎると1日分減るというように、98日を過ぎると全く貰えなくなってしまいます。
もし貰い忘れている人がいたら、すぐに勤務先に確認して書類を貰い、申請するようにしましょう。

出産手当金は所得税がかかる?保険料はどうなる?

出産手当金は、なんと課税されないことになっており、もらうことで所得在はかからないことになっています!とてもありがたいですよね。

また、産休中と育児休暇中は社会保険料の支払いが控除されるようになります。
いつも給料からおそらく天引きされていた、健康保険、厚生年金、雇用保険、介護保険などのことです。
これらは支払わなくてもよく、保障はある状態になります。

おそらく勤務先で手続きをしてくれることが多いでしょう。
もし不安な場合は、産休に入る前に勤務先に確認してみるといいと思います。

まとめ

出産に伴い生活も変わって、楽しみはもちろん不安もありますよね。
特にお金に関する不安がない家庭は少ないのでは?と思います。

仕事にやりがいを感じる女性も多いことから、出産で仕事を休むのは勇気がいります。
そんな中で出産手当金というものがあることを知るだけで、少し気が楽になりますよね。

子どもや生活のために遣えるお金がもらえると、仕事を頑張って続けていてよかった!と思うお母さんが多いようです。
ぜひ、出産手当金の制度を知り、手続きをして受け取ってくださいね!