
旦那さんのお給料も伸び悩む近年、共働きでの子育ては当たり前になりつつあります。
しかし保育園の数が足りていない現状では、なかなか子どもの預け先が見つからず就職活動に踏み出せないお母さんも多いのではないでしょうか。
そんなときは、託児所付き求人を探してみるのも選択肢の一つです。
保育園が見つからない人に注目してほしい託児所付きの求人
待機児童が社会問題になっていることからもわかるように、保育園が不足している地域ではたとえお母さんが働いているとしても、子どもを預けられる保育園がないという問題が発生しています。
そのため保育園を確保するための「保活」に必死になる人が続出。何度も保育園に落ちてしまい就職活動することすらできないという人に、ちょっと目を向けてみてほしいのが託児所付きの求人です。
最近ではワーキングマザーの要求にこたえ、企業内で託児所を開設しているところが増えているのです。
その企業で働いている人の子どもを対象にしている社内託児所。
就職とともに子どもの預け先も確保できるのでまさに一石二鳥です。
社内の託児所ってどんなもの?
社内における託児所は2種類あります。
2015年に子ども子育て支援新制度によって位置付けられた認可保育所等の一種である事業所内保育事業と、2016年度から導入された認可外保育施設に区分される企業主導型保育施設です。
事業所内保育事業の場合は認可保育所に区分されるため、自治体の影響下に置かれます。
つまり通常の保育園のように自治体による保育の必要性についての審査があります。
保育の必要性に欠ける短時間勤務の人などは保育認定を受けられず、利用できません。
また、地域枠として定員の一部は必ず地域の子供に開放されている必要があります。
一方の企業主導型保育施設は従業員と施設の設置者同士の直接契約になります。
そのため保育認定が受けられないような短時間勤務の人でも利用が可能になってきます。
認可外であるがゆえに柔軟で従業員に合わせた独自のサービスが提供できるのが特徴です。
事業者が単独で設置し、自社の従業員のみ利用できる保育施設、複数の企業が共同で利用する保育施設、地域の児童も一緒に保育対象として扱っている保育施設など、いろいろなバリエーションがあります。
もちろんこれら企業が設置する託児所にも職員の配置人数や子供一人当たりの施設面積などちゃんとした決まりがあるので安心できますね。
託児所付きの仕事のメリット
託児所付きの仕事のメリットは働く場所と保育施設を同時確保できること以外にもいくつかあります。
まず保育園に送り迎えする手間が省けること。
保育園に子供を通わせている場合は、職場に行く前に保育園に寄る時間を確保しなければなりません。帰宅時も同様の時間がかかります。
職場と保育園の距離が離れているときは結構な手間ですが、社内に託児所があれば送り迎えの時間を節約することができます。
次に利用料金。託児料は従業員に優しく設定されているところが多く、普通に保育園に預けるよりずっと安く利用できる場合もあります。
預かり時間も基本従業員に合わせて設定されているから、夜遅くまで勤務時間が続く仕事や残業がある仕事にも対応しやすいのが特徴です。
そしてなにより子どもといつでも近くにいられるのが最大のメリットと言えるのではないでしょうか。
休み時間に子どもに会いに行くことができるのは社内託児所ならでは。
万が一発熱したり、けがをした時もすぐに飛んでいけるので、安心して仕事に取り組めます。
託児所付きの仕事のデメリット
企業の託児所にもデメリットが存在します。
まず仕事を休んだ時には利用できないこと。例えば兄弟がいてお兄ちゃんだけ看病の必要が出た場合、お母さんは仕事を当然休まなくてはいけませんが、こんなときも弟だけ社内託児所で預かってもらうというのは無理な話なのです。
次に保育環境の問題があります。
普通の保育園では園庭や遊戯室などたくさんの遊び場が確保されていますが、社内の託児所は手狭な傾向にあり、室内にこもりっぱなしということもあります。
施設がない分近所に散歩に出かけたりする託児所もありますが、室内でテレビを見っぱなしというようなところも。
普段どんなふうに保育しているのか、入所する前にチェックするのは大切なことです。
子どもは毎日そこで過ごすことになるのですから。また企業内の託児所は一般的な保育園のように、子どもの育ちを支援する教育的な面に欠けている可能性もあります。
託児所付きの仕事のメリットとして保育園通園時間の節約という面を紹介しましたが、子どもを連れての出勤にはデメリットもあります。
仕事場が遠い場合は子どもと長距離を移動するストレスがかかります。
電車通勤の場合はベビーカーやおんぶ紐で通勤ラッシュを乗り切れるのか、一考する必要がありますね。
託児所付き求人があるのってどんな業界?
女性比率が高い職場や、育児ママに人気の企業は託児所を持っている可能性があります。
まず有名なのは女性の有資格者が活躍する保育士業界・看護師業界・介護業界。どれも女性なしでは回らない業界です。
資格持ちの女性が育児を理由に労働市場から消えてしまわないように、職場も努力しているのですね。
次に女性だからこそ活躍できる分野での求人。
たとえば生命保険会社にも託児所が多いです。女性は生命保険の営業職としてなくてはならない存在ですよね。
化粧品メーカーや大手デパートも女性は頼もしい働き手。託児所を用意しているところが増えています。
また、短時間働きたいという育児ママに人気の新聞配達や弁当屋さんでのパート求人にも託児所付きのものがあります。
これらは深夜や早朝に需要がある仕事だけに、子どもの預け先は普通の保育園では時間が合いません。
そんなお母さんのために託児所を設けているところがあるのです。
託児所付き求人の探し方
託児所付きをアピールして求人を出している会社は多くが女性が活躍している会社です。
そのため、託児所付き求人を探したいなら女性向けの転職サイトやサービスを利用するのが近道です。
福利厚生の欄をチェックし、「託児所あり」と書いてある求人を探しましょう。
またハローワーク検索サービスでも託児所ありの求人を絞り込むことができます。
手順はこうです。
「詳細情報検索」の中から、「福利厚生」の欄を開きます。その中に「利用可能な託児所」の項目がありますので、「あり」にチェックをいれます。
他の求人サイトでも、検索条件に「託児所あり」「託児所完備」「保育所あり」「主婦歓迎」などのキーワードを含めて検索してみましょう。
また託児所付き求人探しの盲点なのが派遣会社の企業内託児所。
派遣会社自体が運営する託児所で、派遣のお仕事をするときのみならず、派遣登録やお仕事説明会の時も利用できるので便利です。
派遣会社の中には資格取得の支援をしてくれたり、育児相談を提供してくれるところもあります。
派遣という働き方に抵抗がなければ、派遣会社の託児所を利用することも考えてみてはいかがでしょうか。